EYE MUCUS
目やにがでる
目が開かない程の量だったり、色が黄色や緑色で粘調度が高い(べったりとしている状態)の場合には、
目の病気の可能性があります。
目やにがでる原因
目の細胞は皮膚などと同じで、常時細胞が入れ替わっており、朝目覚めた時に付着している目やにの正体の殆どは老廃物で、生理的なもので心配はいりません。
しかし、目が開かない程の量だったり、色が黄色や緑色で粘調度が高い(べったりとしている状態)の場合には、目の病気の可能性があります。
目には、自浄作用がありますので、多少の異物などは涙で洗い流されてしまいますが、何らかの細菌やウイルス等の病原菌、または多量の花粉やほこりなどが入って来た時には、それらを排除しようとして免疫機能が働き、涙や目やにの量が増えるのです。
この時の目やには、病原菌や外部から侵入した異物に対し、白血球が戦った残骸が多く含まれているため、通常の目やにとは色や正常が明らかに違います。
では、目やにが多く出る結膜炎について、簡単に説明いたします。
流行性角結膜炎:りゅうこうせいかくけつまくえん
アデノウイルスによる結膜炎で、ウイルス性結膜炎の中では代表的な疾患で、感染力が強いため注意が必要です。
症状は、涙目、目の腫れ、リンパ節の腫れ、目やに、充血、稀に発熱などを引き起こします。
重症化し、角膜にまで炎症が及ぶと視力低下などが現れる場合があります。
家庭内では、以下の点に留意する必要があります。
- お風呂に入る順番は最後にする
- タオルの共有を避ける
- 密接な接触は控える
- 目の周囲を清潔にする
- 手洗いはこまめに行う
また流行性角結膜炎は、感染拡大の恐れがある一定の期間は、学校や職場には行ってはいけない指定感染症です。
眼科医の指示に従い、治療をキチンと受けましょう。
アレルギー性結膜炎
免疫反応が起きる物質として、ダニやほこり、ハウスダスト、スギ、ヒノキなどの花粉等が知られていますが、アレルゲン物質により起こる結膜炎のことをアレルギー性結膜炎といいます。
基本的には、アレルゲン物質を避けることが必要ですが、症状が重症な場合には抗アレルギー点眼薬だけではなく、ステロイド剤や免疫抑制剤などの併用も行われる場合があります。
血液検査で簡単にアレルゲンを調べることが可能ですので、自分は何に反応するのかを知った上で、治療及び日常生活を送ると良いでしょう。
日常生活では以下のことに気を付けましょう。
- 花粉の時期に、洗濯物を外に干さない
- 自宅に入ったら、すぐ上着を脱ぐ
- 出かける時にはマスクを着用し、必要に応じてサングラスやゴーグルも使用する
- 掃除をこまめに行う
細菌性結膜炎
黄色ブドウ球菌や肺炎球菌、MRSA、インフルエンザ菌などの感染症による結膜炎で、充血や膿様の目やにが出現しますが、細菌性結膜炎はウイルス性結膜炎とは違い、特徴的なリンパ節の腫れがありません。
肺炎球菌とインフルエンザ菌による結膜炎は、冬期に風邪に伴って発症することが多いといわれています。
抗菌作用のある点眼薬で治療を行うと、約1週間程度で目やになどの症状は改善します。
今回、説明しました結膜炎による違和感や不快感から、目を擦り過ぎて、角膜に傷をつけてしまう方も中にはいらっしゃいます。
涙が流れたり、目ヤニが多く出ている時には、ティッシュなどでこまめに拭き取り、目は擦らず押さえる程度にして、早めに眼科受診しましょう。